ビジネスの場や、友達との食事のときでも、お酒のマナーを知っているのと、知らないのでは大きな差が出ます。
特に中国は乾杯のマナーが厳しく、日本とは違う場面がたくさんあるので、旅行に行っていつものように食事をしていると、恥をかいてしまうことも。
今日は、中国に行ったときに覚えておいた方がいいお酒のマナーを紹介していきます。
<中国の乾杯マナーとは?>
◆乾杯をすると全部飲み干さないといけない
「乾杯」には、文字通り、杯を乾かすという意味があります。
中国では乾杯のあと、グラスを空にすることが礼儀です。
しかも中国ではビールだけでなく、アルコール度数が50度を超える白酒(パイチュウ)というお酒が一般的で、乾杯の際に白酒を持っていると、それを飲み干さないといけないです。
何のお酒を飲んでいるかは関係なく、とにかく全部飲み干すということを覚えておきましょう。
もし飲み干せずに残しているのがバレてしまうと、再チャレンジさせられる可能性が高いので、1回で飲んでしまうのが決まりですよ。
◆1人でお酒を飲んではいけない
中国ではお酒は感謝を込めながら誰かと飲むという文化があるので、1人で飲むことはありません。
お酒を飲むときは、乾杯相手を探し「誘っていただきありがとうございます」などの感謝を示し、一緒に飲むようにしましょう。
1人でちびちび飲んでいると、一緒に飲みたい相手がいないと勘違いさせてしまう可能性があり、失礼な態度を取っていることになります。
日本ではよく見る一人飲みの光景を、中国で見ることはほとんどありません。
「何か辛いことでもあったのかな?」と心配されかねないので、必ず相手を見つけて飲むようにしましょう。
◆広いテーブルでの乾杯はテーブルにグラスを当てることがある
広いテーブルに座り、全員で乾杯をする場面になると、テーブルや目の前の食器に自分のグラスを「コンコン」と当てることがあります。
これは「乾杯」と同じ意味を持っていて、全員で乾杯ができないときに使われることが多いです。
力強くグラスを叩きつけるのがマナーですが、割れない程度に当ててみましょう。
郷に入っては郷に従えというように、相手の風習に馴染むのが、心を許してもらえるポイントでもありますよね。
◆潰れてしまっても乾杯は断らない
飲んでいる途中で乾杯を断ってしまうと、「俺とは乾杯しないのか!」と嫌な顔をされることがあります。
それに、もう飲めなくなっているということを明かしてしまうことになるので、もっと飲まそうと悪ノリで余計に乾杯の回数が増えてしまう可能性もあります。
まだいけるかな?と思うときは、頑張って乾杯を受け続けましょう。
◆相手にお酒を注ぎにいかなくてもいい
日本だとグラスが空きそうになると、必ずお酒を注ぎにいく文化がありますよね。
中国では、そこまで厳しく決まりがなく、注ぎに行っても行かなくても、どちらでもOKです。
◆目上の人よりもグラスの位置を下げる
これは日本でも同じで、飲み会や接待の経験がある人は、何も考えなくても染みついていると思います。
飲み会のお誘いに参加するときは、特に大切なので覚えておきましょう。
◆中国のビール「青島ビール」は炭酸が強め
中国のビールは常温なのに炭酸が強めです。
飲みやすいので、どんどん飲んでしまいますが、脂っこい中華料理を食べながらだと、胃もたれする危険性があります。
お酒を飲みすぎて吐き気に襲われるのではなく、胃の調子が悪くなり吐き気を起こす場合もあるので、飲みやすいからと「青島ビール」ばかり飲んでいるのも危険です。
【お酒を飲めない人は最初から断りましょう】
お酒が大好きな中国でも、飲めない人はいます。
そういう人に対して無理やり飲ますことはしません。
ここで大切なのは、お酒が弱いなと感じる人は、最初から全く飲まないという選択肢を選ぶことです。
全く飲まない人と印象をつけると、乾杯を要求されることはありません。
ただ、「今日は飲めるかも?」と一度飲んでしまうと、「あの人とは乾杯した」などと、交友関係にひびが入る危険性があります。
少しでも飲めるということは、無理をして飲むことができると解釈されてしまいます。
「最初の乾杯だけ頂く」が通用しないのが、中国の乾杯のマナーです。
<マナーを守って食事会を楽しみましょう>
中国での乾杯のマナーは日本とは違い、細かいものがありますよね。
日本のように自分のペースで飲むのではなく、お酒を酌み交わすというのが大切になってきます。
ただ中国では紹興酒や白酒といった度数のキツイお酒もあり、一気飲みするのはお酒が強い人でも辛いです。
(酒豪だと思っていても、潰されてしまう人が多いですよ)
飲み続けていくと慣れると言われていますが、お酒を飲めない人や嫌いな人は最初から断って一滴も飲まないように徹底しましょう。
いくつかのマナーを紹介してきましやが、中国の乾杯のマナーを守っていると、「自分の国ことをよく知ってくれているな」と相手にも喜ばれること間違いなしです。
旅行で出会った初めての人やビジネス相手など、どの人との関係を円滑に進めるためにも、マナーを知っておきましょう。